旅立ちの日にという合唱曲をご存知ですか?
最近では「仰げば尊し」などの歌に代わってたくさんの学校の卒業式で歌われています。
この記事では、「旅立ちの日に」が誕生したきっかけや、歌詞の意味を考察してみました。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
▼旅立ちの日に(合唱)
合唱曲「旅立ちの日に」が誕生したきっかけ
「旅立ちの日に」は、もともとは埼玉県の中学校の校長先生と音楽教師が卒業生に贈るために作られた曲です。
小嶋校長と音楽教師の高橋浩美先生の2人が影森中学に赴任した1988年頃の学校は、全国的に荒れていて、真面目とは言えない状況でした。
そこで、
「校歌を歌う生徒は半分ぐらい。それで大きな声で歌声が響く学校にしよう」
と、曲を作ることを決めたそうです。
高橋先生が歌詞を小嶋校長に依頼したところ、英語教師だった彼はいったんは断ったそうなのですが、翌朝、高橋先生が登校したところ、机の上に歌詞が置いてあったそうです。
すぐに音楽教室に駆け込み、わずか15分でできたのが「旅立ちの日に」という曲でした。
今では、秋川雅史やトワ・エ・モワ、芹洋子など有名歌手も歌っており、定番の卒業ソングになっています。
小嶋登元校長は、2011年に80歳で亡くなられてしまいましたが、小嶋先生亡きあとも様々な学校で歌い継がれています。
旅立ちの日にの歌詞の意味を考察!
ここから先は、「旅立ちの日に」の歌詞の意味を考察してみます。
1番
1番の歌詞は以下の通りです。
白い光の中に 山並みは萌えて
はるかな空の果てまでも 君は飛び立つ
限りなく青い空に 心ふるわせ
自由をかける鳥よ 振り返ることもせず勇気を翼に込めて 希望の風に乗り
この広い大空に 夢を託して
一番は、「君」という歌詞が出てくることからもわかるように、先生から生徒へのメッセージだと読み取れます。
生徒を鳥にたとえて、勇気を持って飛び立っていってほしい、という願いが込められているのではないか、と予想できます。
「限りなく青い空」は希望に満ち溢れた未来のことを指すのかもしれませんね。
「自由をかける鳥よ 振り返ることもせず」のところは、「卒業した後、過去を振り返ることをせずに自由に進んでいってほしい」という願いが込められているのではないでしょうか。
「勇気を翼に込めて 希望の風に乗り この広い大空に 夢を託して」の部分は歌詞の通り、勇気を持って大空(社会)に飛び立っていってほしいという思いが読み取れます。
2番
次に2番の歌詞を見てみます。
懐かしい友の声 ふとよみがえる
意味もないいさかいに 泣いたあの時
心通った嬉しさに 抱き合った日よ
みんな過ぎたけれど 思い出強くだいて勇気を翼に込めて 希望の風に乗り
この広い大空に 夢を託して
生徒をこれから飛び立つ鳥にたとえて、先生が背中を押していた1番とは異なり、2番は生徒目線の歌詞になっています。
「懐かしい友の声 ふとよみがえる 意味もないいさかいに 泣いたあの時」というフレーズが出てきて、急に卒業式らしい歌詞になります。
学校に通っていると、楽しいことも辛いこともたくさんありますよね。
2番の歌詞は、喧嘩して泣いた経験や、嬉しさから抱き合った経験まで、今までの色々あった経験を強くだいて(抱いて)いこう、という歌詞になっています。
そして、サビの歌詞は1番と同じで、学校での様々な経験を胸に、勇気と希望を持って羽ばたいていこう、という歌詞になっています。
サビ後
今 別れの時 飛び立とう 未来信じて
はずむ 若い力 信じて
この広い この広い 大空に(繰り返し)
この曲は、サビ後の掛け合いがとても印象的です。
「今別れのとき 旅立とう 未来信じて」
のフレーズからもわかるように、卒業でただ、別れを惜しむだけでなく、未来を信じて卒業後それぞれの道に進んで行けるように、というメッセージが込められており、とても希望に満ち溢れた歌詞になっています。
2回目の「この広い この広い 大空に」の部分はとても高音で卒業式のクライマックスを盛り上げるのにぴったりです。
まとめ
この記事では、旅立ちの日にの歌詞の意味を考察してみました。
参考になれば幸いです。